人間には自然に病氣を治そうとする能力があります。これが自然治癒力です。人間はこの力をうまく利用して病氣を治そうとします。この力を中国では「氣」といいます。昔からの言葉に血氣盛んや、無氣力といいます。東洋医学は、こうした氣を蓄え全身に循環させることによって病気を治そうとします。この循環ルートを「経路」といいます。

経路を流れる「氣」には一緒に循環する「血 けつ」(液状のもの)がついてまわり、それぞれ作用の上から「営」と「衛」に分けられています。

営は、栄養(精氣)のことで、水殻から生じ、脾・胃で消化された後、脈中に入って血とともに全身を循環し、人体内外の各組織に栄養を供給します。

衛は、防衛のことで、脾・胃から生じ、腎気とともに経脈外を循環し皮膚や筋肉、臓腑など全ての所をめぐり、外邪の侵入を防いだり、これを除去したりします。

血は全身をくまなく流れていますが、それを外部から動かしているのが「氣」です。

一気に冷たいものを飲むと、コメカミのあたりがキーンと痛くなった経験はありませんか?

この現象は胃が「冷」という刺激を受け、調子が狂って胃の経絡上の頭維(コメカミ)穴が反応したわけです。

この痛みは胃の調子が整えば自然に消えます。胃の調子を整えるにはコメカミを刺激すればよいことになります。このように、胃とコメカミはお互いにつながりをもっています。このつながりを経路といいます。

TRUNK では、経絡を意識することにより、氣や血けつ の流れを良くし、対応する六蔵六腑にアプローチすることができます。 

エッセンシャルオイルを用いることにより脳を刺激し、心・体・皮膚の調子を整え、自然治癒力を刺激します。
 
身体の外側と内側からバランスを整える、リラクゼーショントリートメント以上の智験に満ちた施術が経路トリートメントです。 




東洋医学では、「人間は自然の一部であり、人間の体の中にも自然界と同じ構造がある」と考えます。これが、東洋医学の理論の根底にある整体観です。
例えば、自然界では熱い空気は上方へ上がり、冷たい空気は下方へと下がります。
一方人間の体でも、一般的に上半身はほてりやすく下半身は冷えやすいという傾向があり、これは先に述べた自然界での現象と一致しています。
ほかにも、自然界では水は上方から下方に流れますが、人体でも同様に水分は上半身から下半身へと流れるため、上半身よりも下半身がむくみやすいということがいえます。
このように、自然界で起こる現象と人間の体に起こる現象は、同じ原理や法則で生じていると考えられています。
また、「人間の体は絶えず変化し続けている」という東洋医学の健康観も、朝昼晩、春夏秋冬と常に変化し続ける自然界と人間の体が同じ法則や構造を持っているという、この整体観に根差したものだといえます。
この整体観から、東洋医学では自然界を観察して見出した法則をもとに、人間の体における病気の考え方や治療法の理論などが確立されました。
太陽と月に象徴される自然界の大原則を表した陰陽論や、自然界を構成する要素を木火土金水の5つに分けた五行学説などが、その基本となるものです。